英国の冤罪の郵便局長1.4万人に17億ポンド超を補償 残る制度に締め切り、独立した審査も

英国の郵便局長 補償17億ポンド超 1.4万人に支払い

英国政府は2026年10月21日、郵便局長らが巻き込まれた会計システム「ホライズン」問題の補償について、新しい対策を発表しました。最新の集計で、約17億3,100万ポンドが1万4,000人超に支払われています。

発表は、残る補償制度の申請の締め切りと、補償額に納得できない人のための独立した審査を設けるものです。補償がどこまで届き、何が残っているのかを、英国政府の発表と公開データで整理します。

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どこまで届いた?|17億ポンド超、請求の87%が解決

英国政府によると、ホライズンの補償請求のうち87%がすでに解決しています。被害を受けた郵便局長の多くは、何の落ち度もないまま、金銭的・個人的・社会的な被害を長年受けたとされています。担当大臣のケイト・ディアデン氏は「補償の1ポンドごとに、人生を変えられた人がいる」と述べました。

図解:英国の郵便局長への補償の支払い額。不足分制度1,080、有罪判決の補償制度324、訴訟和解237、有罪取消制度68、不服審査22(百万ポンド)。合計約1,731百万ポンド
図解:制度ごとの支払い額(単位は百万ポンド)。出典:英国政府の公開データ。
主な補償制度の請求状況(2026年9月30日時点、英国政府の公開データ)
制度 請求 解決
不足分制度(HSS) 14,805 13,240
訴訟和解(GLO) 491 462
有罪判決補償(HCRS) 542 512

「解決」には、提示を受け入れた請求も含まれます。HCRSは、542件のうち512件が解決しており、割合は約94%です。

何が新しくなった?|締め切りと独立した審査

英国政府の発表の柱は、2つあります。

  • 締め切りの設定:キャプチャ補償制度は2027年3月31日、ホライズン有罪判決の補償制度は2027年7月31日で、新規の申請を締め切る
  • 独立した審査の新設:証拠が足りないとされ、定額の提示を受けられなかった人向けに、独立した審査を10月中に始める。定額の提示を受け入れたが、評価が低すぎたと考える人向けにも、11月に審査を開く
図解:2026年10月中と11月に独立審査が始まり、2027年3月31日にキャプチャ補償制度、7月31日に有罪判決の補償制度の新規申請が締め切られる予定
図解:今後の予定。出典:英国政府の発表。

「キャプチャ」は、ホライズンと並んで問題になった別の会計システムです。この制度では、9百万ポンド超が支払われています。

これまでの経緯|家族と、ホライズン以前のシステム

被害は、郵便局長本人だけにとどまりません。ホライズン家族補償制度は、登録が続いており、請求の処理は来年初めに始まる見込みです。当事者が望めば参加できる「修復的司法」の取り組みも、本格的に動き出したと政府は説明しています。

政府はさらに、ホライズン以前に使われたソフトウェアについて、独立した調査を行うと確認しました。議会の特別委員会の勧告を受けたもので、ほかのシステムが与えた影響を、独立した調査員が明らかにします。

残る課題|まだ分からないこと

発表には、ホライズン以前のソフトウェアの調査をいつ終えるのか、報告がいつ出るのかは書かれていません。新しい審査で、どれだけの人が補償額を見直されるのかも、まだ分かりません。補償が届いた人数と額は大きくなりましたが、制度ごとの締め切りが近づいており、申請を考える人は各制度の窓口で期限を確かめる必要があります。

暮らしや仕事の契約を守る別の動きは、下請けへの無償保管に公取委が勧告した記事でも読めます。

この記事は2026年10月22日付の英国政府の発表をもとにしています。

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国内外の前向きなニュースを、公的機関・研究機関・当事者の公式発表など確かな出典をもとに紹介しています。記事は元の発表を確認したうえで独自の日本語でまとめ、誤りが分かった場合は訂正します。

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