寄付は、実際にどこへ届いたのか。九州の特撮ヒーロー「ドゲンジャーズ」の基金が、2026年10月20日に設立1年の実績を公表しました。寄付は216件・414万円、フードパントリーは3回で延べ7,000食超、小児病棟の訪問は2件です。
基金を運営するのは一般財団法人日本未来創造公益資本財団(JAFPIC)です。寄付は公募を通じてNPOなどの地域団体へ助成され、その一部はヒーローの派遣にも使われます。ヒーローに会いに行けない子どもたちのもとへ、人が足を運ぶ点が特徴です。
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基金はどんな仕組みか
基金は2025年9月6日に設立されました。設立時の発表では、長期入院の子ども、ひとり親家庭の子ども、離島や過疎地域の子どもたちを、支援が届いていない対象に挙げています。
お金の流れは、企業・ファン・個人から財団へ寄付し、財団がNPOなどへ助成し、ヒーローが現場を訪れる形です。助成の設計や会計は財団が担い、ヒーローの発信は制作側の会社が受け持ちます。

1年で何が届いたか|活動を時系列で
公表された活動を、時期の古い順に並べました。食支援は3回、小児病棟は2回です。
| 時期・場所 | 内容 | 約食数 |
|---|---|---|
| 2025年10月 福岡県糸島市 |
食支援1回目 | 3,000 |
| 2025年12月 福岡市中央区 |
食支援2回目 | 3,000 |
| 2025年12月 福岡市内の病院 |
入院中の子どもへ玩具などを手渡し | - |
| 2026年1月 産業医科大学病院 |
医療スタッフの助成申請を受け、病室などを訪問 | - |
| 2026年4月 佐賀県鳥栖市 |
食支援3回目 | 1,000 |
食支援は、オイシックス・ラ・大地が事務局を務めるひとり親家庭の支援の枠組み「WeSupport Family」と連携しました。企業から集まった食品を、必要な家庭へつなぐ仕組みです。
小児病棟の2回目は、医療スタッフ自身が「治療に向き合う子どもたちに、楽しみや活力を与える機会も作りたい」と助成を申請したのが出発点でした。基金が現場の声を受けて動いた例です。

数字の読み方|食数と世帯数は別物
寄付の数字は8月31日時点です。寄付・会費決済サービス「コングラント」の集計で、団体自身の発表値です。第三者の監査結果ではありません。
単純に割ると、寄付1件あたりは約1万9,200円です。ただし個人と法人の寄付が混ざっているため、「ふつうの寄付額」を示す数字ではありません。
食支援の数え方にも注意が要ります。2026年10月20日の発表は、鳥栖市を「約1,000食」と書いています。ところが4月17日の発表では、同じ鳥栖市で「ひとり親家庭等、約1,000世帯に食料を配布」と書かれていました。
- 10月の発表:糸島3,000食+福岡3,000食+鳥栖1,000食=延べ7,000食超
- 4月の発表:鳥栖は約1,000世帯(食数ではなく世帯数)
- 支援を受けた世帯の総数:どちらの発表でも示されていません
つまり「7,000食」は食事の量の目安で、助けた家庭の数ではありません。鳥栖の単位がなぜ変わったのか、公式の説明は確認できませんでした。
残る課題|成果と限界を分けて見る
公表されたのは、実施した回数と配った量です。食支援で家庭の暮らしがどう変わったか、病棟訪問で子どもの気持ちがどうなったかを測った結果は、今回の発表にありません。
基金は2年目も「子ども・教育」「まちづくり」を軸に、フードパントリーの継続、小児病棟や過疎地域への訪問、新たな公募助成を広げる方針です。公募の時期や助成額の見通しは示されていません。

寄付や相談はどこへ
基金への寄付は、JAFPICの案内ページから行えます。税の控除や領収書の扱いなどの条件は、申し込み前に公式ページで確かめてください。助成を受けたい地域団体は、JAFPICの公募情報を確認する形になります。
寄付で食事を届ける別の仕組みは、ドコデモこども食堂の記事でも整理しています。実績の詳細は2026年10月20日の発表、設立の趣旨は設立時の発表で読めます。数字を見比べると、善意が現場でどんな形になったかが具体的に見えてきます。
この記事は2026年10月20日の発表をもとにしています。
出典:JAFPIC「ドゲンジャーズ基金」設立1年の発表(2026年10月20日)、食支援第3弾の発表(2026年4月17日)、基金設立の発表(2025年9月6日)

