着なくなった服が、アルメニアの寒い冬を越す毛布になりました。株式会社オンワードホールディングスは2026年10月22日、回収した衣料品から作ったリサイクル毛布4,000枚を、日本赤十字社の協力でアルメニア赤十字社へ寄贈したと発表しました。
10月20日に北東部のセヴァン、21日にイジェヴァンで寄贈式があり、同社の社員が地域の人に毛布を直接手渡しています。4,000枚のうち2,000枚は配布、残る2,000枚は災害に備えた備蓄です。
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4,000枚は誰に届く?
配布分の2,000枚は、アルメニア赤十字社が、厳寒になる地域で多くの子どもを抱える世帯など、支援が必要な人へ渡します。残りの2,000枚は、災害が起きたときの緊急支援物資として赤十字社が備蓄します。

備蓄に半分を回すのは、アルメニアが地震の多い国だからです。発表によると、防災の力を高めることが急務とされています。
受け取った人の声も、発表に載っています。毛布の品質がよいことへの感謝や、子どもたちにかけて冬を過ごすという言葉が寄せられました。
どうして毛布?|アルメニアの冬と暮らし
アルメニアは南コーカサスにある内陸の国です。近年はIT産業を中心に経済が伸びていますが、GDPの約6割が首都エレバンに集中しています。地方では貧困率が高く、仕事や産業の土台が足りないと発表は説明しています。
冬の寒さは厳しく、厳しい暮らしの家庭にとって防寒は急ぎの課題です。毛布は、暖房に頼れなくても使える手軽な備えです。
数字で見る:同じ4,000枚が3年続く
この寄贈は単発ではありません。オンワードは2009年から、自社の服を店頭で回収する「オンワード・グリーン・キャンペーン」を続けています。回収した衣料品の一部をリサイクルして毛布にし、2010年から国内外の被災地や開発途上国へ贈ってきました。
| 時期 | 贈り先 | 累計の毛布 |
|---|---|---|
| 2024年11月(第14回) | タジキスタン | 45,500枚 |
| 2025年10月(第15回) | カザフスタン | 49,500枚 |
| 2026年10月(第16回) | アルメニア | 53,500枚 |
回収の輪も広がっています。2024年11月の発表では、約15年間で約160万名から約830万点でした。今回の発表では、約17年間で約201万名から約1,031万点です。

2つの発表を引き算すると、約2年で約41万名が約201万点を持ち込んだことになります。1人あたり約5点で、1人の「クローゼットの整理」が、そのまま次の毛布の材料になる計算です。ただし、2024年の数字は「2024年度上期まで」の集計で、期間の区切りが少し違う自分で出した概算です。
まだ分からないことは?
公式発表では、次の3点は確認できません。
- 毛布を受け取った世帯のその後
- 今後の継続的な支援の有無
- 回収した衣料品のうち、毛布になる量や割合
分かっているのは、4,000枚が実際に現地で手渡され、配布と備蓄に分かれて使われることまでです。毛布は冬の支えになりますが、地域の貧困や防災の課題そのものを解決するものではありません。
私たちにできること
キャンペーンへの参加は、着なくなったオンワードの服を、お引き取りの実施店舗へ持ち込む形です。対象の服や店舗は変わることがあるため、オンワード・グリーン・キャンペーンの公式サイトの店舗一覧で確かめてください。
身近な支え合いの別の形は、ドコデモこども食堂の食事チケットの記事でも整理しています。小さな行動が、寒い冬を越す家庭に届く道筋が見えてきます。
この記事は2026年10月22日の発表をもとにしています。
出典:オンワードホールディングス「回収衣料品から生産したリサイクル毛布4,000枚をアルメニアへ寄贈」(2026年10月22日)、同社「カザフスタンへ寄贈」(2025年10月23日)、同社「タジキスタンへ寄贈」(2024年11月29日)

