交通事故で翼を折ったリュウキュウオオコノハズクが、2026年10月8日に沖縄本島北部の国頭村(くにがみそん)の森へ帰りました。沖縄こどもの国(沖縄市)が10月14日に発表しています。
救護されたのは8月28日です。県の野生動物救護ドクターの治療と、同園での約1週間のリハビリを経て、救護された場所へ戻されました。野生動物の救護は「再び自然の中で暮らせるようにすること」が大きな目標です。今回はその目標が実現した例です。
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救護から放鳥までの41日間
発表によると、経過は次のとおりです。
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 8月28日 | 国頭村で、交通事故により負傷した個体を救護 |
| 8月29日 | 救護ドクターが診察。左翼の尺骨の先端付近の骨折を確認 |
| 10月1日 | 治療を経て、沖縄こどもの国でリハビリを開始 |
| 10月1日〜 | 受け入れた初日から、しっかり飛ぶ姿を確認 |
| 約1週間後 | 飛び方や体力など、野生で暮らす力があるかを確認 |
| 10月8日 | 救護された国頭村へ放鳥 |
救護から放鳥までは、8月28日から10月8日までの41日です。治療の詳しい中身は、発表では示されていません。
骨折した翼は、飛べなければ獲物を捕れません。リハビリで「飛べるか」を確かめ、体力を確認してから放す手順は、野生に戻すための大切な関門です。
どんな鳥?|夜の森で暮らす小型のフクロウ
リュウキュウオオコノハズクは、日本各地にいるオオコノハズクの亜種です。沖縄県の資料では、沖縄本島、屋我地島、西表島の森林に生息するとされています。

全長は25cmほど。長めの耳羽と、赤みを帯びた橙色の眼が特徴です。夜行性で、夜になると林道沿いの枝に止まる姿が見られます。
環境省の第6回自然環境保全基礎調査では、オオコノハズクは次のような生態の鳥とされています。
- 森の大木の樹洞で、4月ごろから繁殖を始める
- 平均6個の卵を産み、ふ化後およそ1か月で巣立つ
- ネズミやトカゲ、小鳥のほか、ムカデなども食べる
環境省のレッドリストと沖縄県のレッドデータ沖縄では、どちらも絶滅危惧II類に分類されています。森の環境が変わると数が減りかねない鳥です。
道路の近くで起きること|運転で気をつけたい点
夜に林道沿いの枝に止まる姿が見られる鳥です。ただし、今回の個体がどんな状況で事故に遭ったかは、発表に書かれていません。
沖縄こどもの国は、野生動物が暮らす地域で車を走らせる時の呼びかけも出しています。道路の前方や周囲にも十分に注意し、動物の飛び出しに備えた安全運転をお願いするという内容です。
けがをした野生動物を見つけたら
ここで大切なのは、見つけた人が自分で治そうとしないことです。沖縄こどもの国は、けがをした野生動物の直接の受け入れを行っていないと明記しています。
見つけた時は、沖縄県自然保護課のウェブページに載っている野生動物救護ドクターを確認します。ドクターの治療を受け、野生復帰に向けたリハビリや終生飼養が必要な個体を、同園が受け入れる仕組みです。
この先|残る課題
今回の発表で分かるのは、1羽の個体が救護され、放鳥されたことまでです。放鳥後の様子を追跡した情報は、公式発表では確認できません。
また、1羽の復帰から、種全体の数が回復していると読み取ることはできません。それでも、道路事故で傷ついた鳥を、治療と訓練、地域の連携で森へ返せた事実は確かな前進です。
やんばるの森では、これからも野生動物と道路が重なる場面があります。この記事をきっかけに、運転と救護の連絡先を確認する人が増えれば、次の1羽を守る助けになります。
この記事は2026年10月14日の沖縄こどもの国の発表をもとにしています。
出典:沖縄こどもの国「怪我をして保護されたリュウキュウオオコノハズク、野生復帰しました!」(2026年10月14日)/沖縄県 リュウキュウオオコノハズクの紹介資料/環境省 自然環境保全基礎調査 オオコノハズク

