住む場所を失っていた49人に、暮らしを続けるための住まいが届きました。カナダ・オンタリオ州のリーズ・グレンビル連合郡では、支援付き住宅49戸が整備されました。入居後も、生活上の困りごとを相談できる体制を組み合わせています。
事業に携わるカナダ・ホームレス解消連盟(CAEH)は、2026年9月29日に成果を報告しました。地域の長期にわたるホームレス状態は、2025年10月から2026年8月までに49%減ったといいます。住宅を用意した数だけでなく、地域で困難を抱える人が減ったかを確かめた報告です。
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鍵を渡した後も支える
舞台は、オタワの西に位置する地域の町、ブロックビルです。市の土地に並ぶ小型住宅と、その隣の建物を改修した住戸が、長く住まいを得られなかった人たちの生活の場になりました。
- 2025年2月、最初の小型住宅25戸で入居が始まりました。
- 同年秋、隣接する建物を改修する事業が進み、1寝室の住戸24戸が加わりました。
- 計49戸を、ジョン・ハワード協会のキングストン地区組織が運営しています。
建物の24戸への改修には、連邦の基金から83万6,220カナダドルが充てられました。CAEHは資金面だけでなく、地域データに基づく事業設計にも関わっています。住宅の整備と、入居後の支援を担う組織の協力が必要でした。
入居先は、単に受付順で割り当てられたわけではありません。地域の支援機関が共有する個人別の情報をもとに、住まいを失っていた期間が長い人などを優先してつないでいます。必要な支援と住戸を組み合わせるための仕組みです。

住まいを得た後も、担当者が身分証明書の取得や公的支援の手続きを手伝います。日々の課題を一人で抱え込ませず、生活が続くよう支える考え方です。この住宅では、本人が望む限り暮らし続けられます。別の住まいで自立した生活を望む場合にも、移転に向けた支援があります。現地の住戸と支援の様子は、CAEHの公式動画でも紹介されています。
49戸と49%減は別の数字
今回の報告で目を引く二つの「49」は、意味が違います。49戸は用意した住宅の数で、49%は長期のホームレス状態にある人の減少率です。減少率だけから、入居前に何人いたかを逆算することはできません。
| 確認項目 | 数字と対象 |
|---|---|
| 住戸の整備 | 小型住宅25戸+改修住戸24戸=計49戸 |
| 長期の状態 | 2025年10月〜2026年8月に49%減。CAEHの地域報告 |
| 個人別名簿 | 2025年10月の165人から、2026年4月発表時点の113人へ |
| 今後の目標 | 自治体の2025〜2035年計画で、支援付き住宅150戸の新設 |
自治体の4月発表にある個人別名簿は、緊急宿泊施設の利用者なども含めて支援を調整する資料です。9月の報告とは、対象と集計時点が異なります。113人を「49%減った後の人数」として扱うことはできません。
49%減はCAEHが報告した地域の変化です。この住宅事業だけで減少のすべてが生じたと確定する比較調査ではありません。住まいに入れた49人の実績と、地域全体の変化を分けて見る必要があります。
残るのは住まいの選択肢
整備の土台には、市・郡・州・連邦と非営利組織の協力があります。自治体は2025年11月の発表で、最初の49戸が10年目標150戸の約3分の1に当たると説明しました。まず一部を形にし、さらに供給を広げる計画です。
一方、生活費に見合う家賃の住宅は、なお不足しています。CAEHの報告では、自分の住戸へ移って暮らすことを望む入居者がいる一方、地域で選べる物件は限られています。住宅を確保して終わりではなく、暮らしを維持できる家賃と支援をどう続けるかが課題です。
この事例で確認できるのは、住まいを失った状態が長く続いても、入居と継続支援につながった人がいることです。49%減という成果の先にも、支援を必要とする人は残っています。今後は150戸の整備とともに、入居後の暮らしが続いているかも確かめたいところです。
計画の原文は、自治体の2025年11月発表と同発表のPDFで確認できます。名簿の数字は2026年4月24日の継続支援の発表によります。
暮らしを守る別の動きとして、米Amazonの返金対象拡大と、救済が届く条件も紹介しています。
この記事は2026年9月29日のCAEH報告と、2025年11月20日・2026年4月24日の自治体発表をもとにしています。

